新型コロナウイルス感染症の蔓延により、急激に広まったオンラインイベント。
企業においてはコロナ禍においてどのように情報発信をするか、オフラインで実施していたイベントをいかにオンラインに移行するか試行錯誤をする中で、今その存在が注目されています。
本記事ではそんなオンラインイベントを検討している方に向けて、オンラインイベントとは何か、開催方法やコツ、注意点などをご紹介します。
1.オンラインイベントとは
インターネットに接続したパソコン等の端末があれば、どこからでも参加できるのがオンラインイベントです。
参加者は、主催者から送られてくるURLにアクセスするだけで参加できます。
展示会、新商品発表会、入社式、年頭挨拶といったビジネスの場はもちろん、芸能人のファンミーティングやインターネットサイン会、有名シェフから料理のコツを学ぶ料理教室まで、オンラインイベントは様々なシーンで活用されています。
また、基本的に接客をする必要もないため、その手軽さも注目されています。
2.オンラインイベントのメリット
オンラインイベントならではのメリットをコスト面、集客面、マーケティング施策面からご紹介します。
▼コスト面
オンラインイベントは開催のハードルが低く、手軽に始めやすいのがメリットです。
中でも、オフラインイベントと比較してコストを低く抑えられるのが魅力です。
究極を言ってしまえば、インターネット環境とパソコンの2つがあれば開催できるのでイベント開催にかかる費用は格段に安くなるどころか、実質0円でも実施可能です。
一方、オフラインイベントでは、会場費、ゲストの宿泊費や交通費、人件費、ポスターや看板、パンフレット、機材や備品のレンタル費、参加者のための受付や飲食物、配布物等、様々なコストがかかりますのでその差は歴然と言えるでしょう。
▼集客面
オンラインイベントは集客面においても大きなメリットがあります。
インターネットさえ繋がる環境があれば国内外・地域を問わず参加者を募ることができることや、参加者側も移動時間を考慮する必要がないため時間を確保しやすく、気軽に参加することができます。
そのため、今まで参加できなかった方々の参加が見込めることから、オフラインイベントと比較して集客数も多く見込めるでしょう。
また、オフラインイベントであれば当日の天気や交通機関の乱れ、その他の理由から参加を諦めてしまう方もいますが、オンラインイベントではそれらを気にする必要がないため参加率向上も期待できます。
他にも手軽に録画してアーカイブ配信もできるため、開催日当日に参加できなかった方々への配信も自由にすることができます。
▼マーケティング面
オンラインイベントではデータ管理・分析も可能です。オフラインイベントでは取れないデータもオンラインであれば取得することが容易です。
例えば、イベント中にリアルタイムで行う投票やアンケートの集計もさることながら、誰が何にどう回答したかも把握することができます。オンラインであれば対面では言いにくいことも引き出すことができますので、参加者の潜在的な情報や意見等を知る
ことができます。
また、定量的な情報としてどのコンテンツに参加者が反応したか、離脱したかも把握できるため、今後のコンテンツ作成の参考やマーケティング活動にも活かすことができます。
3.オンラインイベント開催に必要なもの
オンラインイベントは手軽に開催できることやコロナ禍において顧客との接点を持つ重要な手段と言えますが、手軽だからと言って準備を怠ると逆効果になります。
ここでは最低限押さえておきたいポイントを解説します。
オンライン配信会場の環境
手軽に配信できるからと言って、配信環境を整えなくて良いというわけではありません。
オンラインイベントを開催するうえで最も外せない重要なポイントが「安定したインターネット環境」です。
配信者側のインターネット環境が原因で音や映像が途切れ途切れになってしまっては、参加者も集中して参加できません。それどころか最悪の場合、画面が固まってしまい、イベント中止ということもありえます。
このことは参加者の満足度を下げるだけでなく、顧客が離れてしまう原因にもなりかねません。
そのため、インターネット環境が不安定な中でオンラインイベントを開催するくらいなら、開催しないほうがマシと言えます。
また、映像や音声をきちんと届けるうえで見落としがちなのがスマートフォンやタブレット端末からの視聴確認です。
参加者はどの端末から視聴するか分かりません。そのため、スマートフォンから視聴してみたらパワーポイントの資料が小さすぎて読めないということもあります。
そういった事象を防ぐためにも必ず事前にテスト配信をし、スマートフォン等の小さい端末でも問題なく視聴できるか確認しておきましょう。
しかしながら、どうしてもスマートフォンでは見にくい資料を投影したい場合は、事前にPCで視聴するよう参加者に促すか、配信時に口頭で補足することを意識しましょう。
他にも、配信の質を高めるのであれば、音質を良くするマイクや顔の表情を良くするリングライト等の導入も検討しましょう。お手頃なものなら数千円で手に入りますし、繰り返し使えるので今後も配信する場合は導入することをオススメします。
映像の質を高めるためにビデオカメラで撮影する場合は、映像と音声をPCに送る必要があるためにキャプチャボード、ミキサー、マイクケーブル、オーディオケーブル等も用意しましょう。
配信ツール
イベントを配信する際に欠かせないのが配信ツールです。配信ツールは単に配信する際のプラットフォームとしての役割だけでなく、参加者のデータ管理(視聴者数のほか、誰がどのセッションを、どこまで視聴したのか等)も可能です。
そのため、実現したい内容に合わせて最適なツールを選択する必要があります。
例えば配信方法だけに切り取って見ても向いているツールは異なります。
ライブ配信に向いているツールは、YouTube LiveやFacebook Live、Zoomウェビナー等があります。詳しくは以下の記事で紹介していますので参考にしてください。
▼関連記事:【初心者必見!】オンラインイベントなどでの、オンライン配信のやり方や注意点をご紹介
イベント進行に必要なもの
効果的なイベントに仕上げるため、イベント内容に付随したツールも準備しましょう。
パワーポイントを用いたスライド資料だけで完結する場合はそれだけでも良いですが、イベントの内容によってはホワイトボードやノート、ペン等の準備も必要となるでしょう。この部分は企画内容をもとに考える必要があります。
また、より臨場感を持たせるために複数台ビデオカメラやマイクを準備することも効果的です。
他に、有料イベントを開催したい場合は集金の仕方も考えておきましょう。
今ではオンライン上で集金できるツールが多数リリースされていますので、それらを用いることが効果的です。
選ぶ際のコツは決済時のページ遷移がなく、決済まで容易に進みやすいものです。ページ遷移があると決済ページまでいかずに離脱する可能性があるからです。
また、見落としがちなのが支払手数料です。オンライン決済には、クレジットカード決済・キャリア決済・QRコード決済・電子マネー決済・アプリ決済など、数多くの決済方法がありますが、支払手数料は様々です。
参加者の利便性や主催者の工数、支払手数料を加味して選択しましょう。ただし、参加者の利便性という意味ではイベント申込時に決済を完了できる「イベント管理システム」の決済システムを用いるのが好ましいでしょう。
4.オンラインイベント開催方法
注意点を把握したら、次は実際に開催の準備をしていきましょう。
イベント全体の計画を立てる
イベントを開催すると決めたら、実際にイベントの企画と計画を策定しましょう。
まず洗い出したいのが、イベントのコアとなる情報の整理です。
具体的には
- イベントの開催目的
- イベントのゴール設定(目標や成果)
- ターゲットとペルソナ(人物像)
- イベントの方向性と概要、演出
などが挙げられます。
これらが定まっていないとイベント内容もブレ、満足度低下や、集客人数に影響を及ぼします。
少なくとも「どのような内容を」「誰に」「どう」伝えたいのかは意識して企画をしましょう。
これら企画内容が固まれば、あとは開催までの準備等、細かい部分の洗い出しをもとに全体のスケジュールを立てていきましょう。
▼関連記事:上司・取引先も納得できる、成功するイベント企画書の作成方法
集客する
イベントの企画書ができたら、早速集客をしましょう。
どんなに良いイベントを企画したとしても、ターゲットの方の目に触れなければ集まるものも集まりません。そのイベントに最適な告知方法を用いて集客していきましょう。
イベント告知と言うと、SNSやイベント告知サイト等様々ありますが、最適な告知方法を探す際に外せないのが、参加者(ターゲット)の視点に立って探すということです。
普段ターゲットの方が何を見て何を考えているのかを整理することから始まります。
それを怠ると、極端な話ですが50代男性を集客したいとなった場合にInstagramで告知していても一向に集まらないと思います。そのため、普段50代男性がどんな媒体を見ているのか、何に興味があるのかを整理して、最適な告知方法を探すことが求められます。
▼関連記事:イベントの効果的な集客方法|集客の準備からアイディア・事例を紹介
必要なものを準備
イベント開催日に必要となるものを事前にリスト化しておきましょう。
オンライン配信の場合、主に必要となってくるのはPCやビデオカメラ等の配信に関わる機材となりますが、演出や当日用いる道具等がある場合はそれらも事前にリスト化しておきましょう。
また、進行台本を準備しておくと当日慌てずに済んだり、複数関係者がいる場合はイメージや動きを共有できるので便利です。
▼関連記事:【テンプレ付き】初めてでもできる司会進行の台本作成、イベントを成功させるためのポイントを紹介
イベントを開催
イベント当日はぶっつけ本番にならないよう、事前にテスト配信等リハーサルを行っておきましょう。
リハーサルを行うことで抜けや漏れを確認できたり、機材の不具合やインターネット回線が安定しているかの確認ができます。リハーサルは最低でもイベント開催日の3日前までには実施しておきましょう。
リハーサルにて問題ないことを確認した場合は、いよいよ本番です。「必要なものを準備」の項目においても触れておりますが、進行台本を準備しておくとスムーズに運営を行えます。
また、今後のイベント開催のためにも参加者の視聴データの管理も行っておきましょう。
5.オンラインイベントの注意点やコツ
ここまで流れと注意点をお伝えしてきましたが、改めて注意点をまとめたいと思います。
1つ目に重要となるポイントは、インターネット環境です。
何度もしつこいようですが、オンラインイベントを開催する上で最も外せないのがインターネット環境です。
当然、無線LANのインターネット回線よりも有線LANのほうが安定しますので、準備できるのであれば有線LANを用いることを強くオススメします。
ここで見落としがちなのが、参加者のインターネット環境です。当然主催者側のインターネット環境が整っていたとしても、参加者側のインターネット環境が悪いと、音声や映像が途切れることがあります。
特に、1本の光ファイバーケーブルを各部屋に分配しているマンションや公衆Wi-Fiなど大人数がアクセスするインターネット環境では回線が混雑し、速度が遅くなる現象が起きやすくなります。
これらを防ぐためにも、事前に参加者側へ整えておいてほしいインターネット環境や配信ツールの使い方等をアナウンスしておくと、当日トラブルやクレームを少なくすることができるでしょう。
2つ目に重要なポイントは、集客は早めに行うことです。
開催直前に集客を行ったとしても参加者のスケジュールが合わず、なかなか集まりません。
そのため、イベントの企画後すぐに集客を開始しましょう。規模にもよりますが、目安としてはイベント開催日の1~2ヶ月前から始めると良いです。
しかし、先述の通り、告知を急ぐがあまりターゲットを無視した告知をしてはいけません。
必ずターゲットを整理し、適切な告知方法にて、適切なタイトルとメッセージを打ち出すようにしましょう。
3つ目に重要なのは、事前テスト配信です。
オンライン配信は何が起きるか分かりません。そのため、事前にテスト配信をすることで当日ミスが起きないように準備しましょう。
機材トラブルを未然に防ぐことはもちろんのこと、うっかり誤操作して参加者に見せてはいけないものを画面共有しないなど、スムーズな配信を行うための操作の練習にもなります。
▼関連記事:【初心者必見!】オンラインイベントなどでの、オンライン配信のやり方や注意点をご紹介
6.オンラインイベントに慣れておこう
今回はオンラインイベントの開催方法やポイントをご紹介しました。
オンラインイベントは、開催自体は容易ですが、インターネット環境や機材の準備、動画配信ツールの使い方、動画の見せ方等、オンラインならではの準備が必要となります。
特に、慣れていない方はその複雑さからお手上げ状態になってしまうかもしれません。
ただし、オンラインイベントにはオフラインイベントにはない様々な魅力があります。
今後もますます需要が見込まれるオンラインイベント。始めてみたいけど、ノウハウや機材がない、うまくできるか不安、という方も多いはず。
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