【新たに役員になった方必見】総会の進め方|今話題のオンライン・バーチャル総会のポイント

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株主総会をはじめ管理組合総会、社員総会、自治会総会と様々な総会が存在しますが、聞いたことはあっても、いざ自分が役員に選出され当事者になった場合、具体的に何をするのか、何に気をつけたら良いのかピンと来ない方も多いのではないでしょうか。

今回は、新たに役員になった方や初めて総会を行う方が知っておきたい総会の進め方をご紹介します。

前半は株主総会を例に大まかな総会の流れを、後半は今話題のオンライン総会をテーマにコツや注意点をまとめました。総会運営にぜひお役立てください。

1.総会の大まかな進行(株主総会の場合)

総会とは、ある団体に所属する組合員全員で構成し、組合の基本的事項を決定する組合の最高意思決定機関のことです。ここで例に出す株主総会では、年1回、特定企業の株を保有する株主を構成員とし、会社の基本的方針や重要事項を決めていきます。主に会計・事業・人事という3つの事柄に関する報告及び決議を行います。

開催される総会によって内容やルールは異なりますが、ここでは一般的な株主総会を例に、当日の大まかな議会進行の流れをご紹介します。

1-1.議長の選任

議長とは総会の代表として進行する人のことです。進行という点で司会と議長は一致しています。

しかし司会はスケジュールどおりに総会を進めていく時間調整の役割を担っている一方で議長は議事の整理や議場の秩序維持の役割を担っているという違いがあります。議長は総会の主導権を握っている存在ともいえます。

議場が荒れている時「静粛に」と声を上げたり議場の秩序を乱す者の退場を命令したりする議長の姿を見たことがある方もいるのではないでしょうか。

議長の選出方法は総会冒頭でまず立候補者を募ります。ここで立候補者がいない場合は推薦者が議長に選出されるのが一般的です。

ただし企業の場合は代表取締役または社長が議長を務めると定款に定め、株主総会の冒頭から進行を進めていくのが通例です。

また、総会をスムーズに進行させていくためには司会進行台本があると便利です。台本を作成することにより、総会中どこまで進行しているかが分かるだけでなく、関係者の認識や各人の動きを明確にすることができます。

■関連記事:【テンプレ付き】初めてでもできる司会進行の台本作成、イベントを成功させるためのポイントを紹介

1-2.開会宣言

総会の開会を宣言するとともに総会の運営方法を短く端的に述べていきます。

運営方法とは例えば新型コロナウイルス感染症の防止策、質疑応答のタイミング、録音・録画の旨等の説明が挙げられます。

総会によっては、このタイミングで会長や理事長の挨拶を行うこともあります。

1-3.総会成立の報告

総会が無事に成立した旨を報告します。

というのも総会には成立要件があり、定足数を満たしていなければそもそも開催できないからです。定足数とは総会を開くために必要な出席株主の人数のことです。

株主総会では定款に定めがある場合を除き、議決権の過半数を構成する株主の出席が成立要件と会社法で定められています。(※マンションの場合は過半数ではなく半数以上)

例えば議決権のある株式を300株発行する会社に株主が100人いたとします。この場合、出席する株主が保有する株式が151株以上であれば成立となります。出席する株主の人数は関係ありません。

なお、ここで人数に達しなかった場合は流会とし、日時を改めて後日開催することになります。

1-4.議事

議事とは説明を聞き、質疑応答をし、討論を重ね、最後に採決を取るという進行のプロセス及びその内容です。ひと言で言うと審議のことを指します。

議事の順番は以下のとおりです。

  • 事業報告
  • 会計決算報告
  • 会計監査報告
  • 事業計画案審議
  • 会計予算案審議

前半では1年間どんな活動をしてきたかを報告し、後半ではこれから1年間どんな活動をするか審議するのが一般的です。

議事において最も重要なことは採決を取り、ある事柄を決定することです。

ここで注意すべき点は、事業計画案審議及び会計予算案審議が可決されるための要件です。定款で定めがない限り、出席した株主の議決権の過半数の賛成が決議の要件と定められています。(※普通決議の場合)

例えば出席した株主全員が保有する議決権の合計が200株である場合、101株以上の賛成が得られれば可決となります。株主総会では出席する株主の人数は関係がなく1株1議決権が原則です。ただし、単元株制度を導入している株式会社では、定められた単元数に応じて議決権が付与されます。例えば100株=1単元の場合は100株に対して1議決権が与えられます。

総会の成立要件と決議要件を混同して理解している方が多く見受けられるので、気をつけましょう。

1-5.議長の解任

議事が終わったら議長は「これをもって議長の任を解かせていただきます」と宣言します。

解任と聞くとマイナスなイメージが先行しがちですが、そうではなく、与えられた任務を果たしたから退くというふうな意味合いが含まれています。

1-6.閉会宣言

最後は閉会を宣言し、総会は終了となります。来年度の役員が決まっている場合は、ここで新役員の紹介をすることもあります。

2.オンライン化が進む総会

2020年3月頃より日本国内でも蔓延し始めた新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、私たちの生活に様々な変化をもたらしました。

リモートワークやWeb会議などビジネスの場だけでなく、音楽ライブや旅行ツアーまで様々な場面でオンライン化を実感している方も多いのではないでしょうか。

株主総会に関しては改正産業競争力強化法が2021年5月26日に衆議院を通過し、翌月6月9日に参議院本会議でも可決・成立、同月16日に公布されました。この法案により従来はオンライン開催と言っても、会場とオンラインの双方で開催するハイブリッド型でしか実現できなかったオンライン総会が、今後は完全にオンラインだけで開催できるようになったことが非常に注目されてます。

これを受け、製薬大手の武田薬品工業やソフトバンクグループ傘下のテクノロジー企業Zホールディングスなど各企業が導入に向けて着々と準備を進めています。

2-1.オンライン総会の注意点

株主の利便性向上など様々なメリットがある一方で、オンラインならではの課題も指摘されています。以下はその一例です。

  • なりすましや不正アクセス防止のための本人確認
  • 議決権と行使の採決
  • 総会中の通信障害
  • 肖像権やプライバシー権の配慮
  • 賛否の確認方法

このような課題への現状の対応策等、オンライン総会の詳細が知りたい方は下記の関連記事をご覧ください。

■関連記事:オンラインで行う株主総会バーチャル株主総会とは?|ハイブリッド型バーチャル株主総会のポイント

2-2オンライン総会に必要な機材

具体的に何を選ぶのがいいのかは総会の内容によって異なるため、オンライン総会の現場経験が豊富なプロに相談することをオススメします。

下記に列挙した機材は運営に必要な基本なものです。よりハイテクな機能を取り入れてスムーズな総会を行いたい場合は、これらに加えて別途システムやツール、さらには撮影用のスタジオが必要となってきます。

  • インターネット環境
  • 配信用PC
  • オンライン会議ツール
  • 配信用ビデオカメラ、マイク
  • 音声ミキサー、ビデオミキサー ※話者が複数の場合やBGMを入れたい場合
  • ビデオキャプチャ、オーディオキャプチャ
  • 照明等
  • 時間管理のための時計やストップウォッチ

■関連記事:【初心者必見!】オンラインイベントなどでの、オンライン配信のやり方や注意点をご紹介

2-3.総会当日までにやるべきこと

前述の「議長の選任」部分で少し触れたとおり、司会進行台本は準備しておきましょう。

台本と機材を準備したら必ず実施したいのがリハーサルです。初めてオンライン総会を行う場合は最低1回、可能であれば3回はリハーサルすることを推奨します。

なぜならオンライン総会の成功は当日までにどれだけ課題を洗い出し、課題に対する具体的な対応策が検討できているかが重要だからです。

どんなに準備万端と思っても、いざ配信を始めてみたら「こんなはずではなかった」「こんな時はどうすればいいんだろう」と配信して初めて気付くトラブルがたくさん出てきます。

特につまずきやすいのがオンライン総会で初めて使うツール・機材の使い方です。

総会の運営自体には慣れている人でもオンライン総会で利用するツール・機材などに慣れていないと手間取っていつものようにうまくいかないことは往々にしてあります。

だからこそリハーサルを複数回行ってトラブルを明らかにすることと本番までにシミュレーションを重ねておくことが大切です。

今回は総会の進め方をご紹介しました。

総会を運営するには、総会の流れを理解しておくことはもちろん、円滑に進むための様々なポイントを押さえておくことが重要です。

とはいえ、初めて役員になった方はどうすればいいかわからず戸惑うこともあるでしょう。

実際オンライン総会に関してはまだ全国的に見ても実施例が少なく、運営方法が確立していません。

Event Bundleではオンライン総会に関する様々な情報を収集しています。総会の運営に関する最新情報をいち早く知りたい方、総会に関する様々な疑問や質問、相談をしてみたい方は、この機会にEvent Bundleにお問い合わせください。

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