コロナの時代に当たり前となるオンラインでのカンファレンスとは?メリットや向いている業種などを紹介

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2020年4月頃よりオンライン上でカンファレンス等をはじめとするイベントの開催が増え、開催され続けています。

本記事では「リアル会場で開催する従来のカンファレンスとは何が違うのか」「オンラインカンファレンスはどのように開催するのか」「気をつけるべきことは何か」等、オンラインカンファレンスを開催したい方向けに、その特徴や傾向をご紹介します。

コロナでリアル開催カンファレンスは激減

大人数が一堂に会して行うカンファレンスは、新型コロナウイルス感染症の観点では「会場が3つの密(密閉、密集、密接)になりやすい」「長時間の会話や近距離での会話を控えなければならない」等の懸念点がありました。

このような背景から物理的にも人々の心理的にも、リアル会場で実施するカンファレンスは開催ハードルが上がり、2020年から現在まで開催数が激減しています。

こうした時期に従来のリアル会場でカンファレンスを開催するには、会場に集まる人が安心して臨めるよう徹底した感染症対策が必要です。

アルコール消毒液やパーティション、検温計を用意するといったことへの手間やコストがかかるため、主催者は従来以上に予算を組んだり、運営マニュアルに落とし込んだりする必要があります。

以上のことから、今後もリアルな会場での開催控えは継続するでしょう。

しかし、そのような中で、2019年の開催を最後に2年ぶりに開催されたITカンファレンス「Interop Tokyo 2021」では、リアルとオンラインを組み合わせたハイブリッドでのイベント開催を実現しました。

開催日によって参加方法を変更することで、見事にリアルとオンラインを組み合わせることに成功し、大盛況で幕を閉じました。

【事例|実際の開催方法 ※開催予定含む】

  • 4月14日~16日:幕張メッセでのリアル開催(一部ライブ配信)
  • 4月19日~23日:VRツアーなどの新規コンテンツも加えたオンライン開催
  • 6月9日~23日:Interop Tokyo カンファレンスをオンライン開催

可能性を見出すオンラインカンファレンス

先述のとおり、リアル会場での開催が難しいという状況の打開策として需要が高まってきたのが、オンラインカンファレンスです。

実は、新型コロナウイルス感染症が流行する前の2019年からLINE株式会社主催の「LINE CONFERENCE」やアマゾンジャパン合同会社主催の「AWS Innovate オンラインカンファレンス」等がオンラインにて開催されていました。

当時はまだ物珍しいものでありましたが、その後、新型コロナウイルス感染症蔓延を機にオンラインカンファレンスのニーズはどんどん高まっていき、今では開催されるそのほとんどがオンラインを用いたものになっています。

海外でもオンラインカンファレンスが続々と開催されています。

例えばアメリカのソフトウェア企業であるAdobeが開催した「Adobe summit」。Adobeはイベントをオンライン上にて2021年4月27日~29日に開催しました。

実際のカンファレンスや各セッションは予め録画した動画を決まった時刻に設定配信し、チャットはスタッフと参加者がリアルタイムでやり取りするハイブリッド方式。配信後はオンデマンド配信でいつでも視聴できるという方式でした。

また、イベント配信ページでは参加者は400以上あるセッションの中から視聴したいものを検索できる機能があるのはもちろんのこと、その選択したセッションと関連性の高い別のセッションがオススメで表示される機能があり、使いやすい機能とレイアウトになっていました。

特に印象的なのは、下記の機能・サービスを備えたコミュニティーのページです。

  • Adobeエキスパートへの質問
  • 参加者同士がマンツーマンまたはグループで行うネットワーキング
  • Adobe利用者の声をまとめた動画
  • グッズ販売
  • フォトブース(ウェブカメラで撮影または写真をアップロードして作成)
  • デスクでできる手先を器用にするためのエクササイズ

このように、単にセッションの視聴や双方向のコミュニケーションができるだけでなく、エンターテインメントの要素も含まれた日本とはひと味違うオンラインカンファレンスとなっていました。

オンラインカンファレンスのメリット

オンラインカンファレンスには、以下のようなメリットがあります。

・時間及びコストの削減

オンラインカンファレンスは、カンファレンスを配信する環境を整えることが主な準備となります。会場の設営費をはじめ会場スタッフの人件費用や登壇者の交通費等、会場に関わる様々な費用と準備の時間がカットできます。

・参加しやすい環境を提供できる

インターネットに接続できる環境と端末があれば誰でも参加可能という意味で、距離の壁を取り除く効果があり、仮に遠方であっても参加ができることがメリットです。そのため幅広く集客することが可能となります。

・収容人数の制限がない

従来は集客目標人数を前提に会場選定をしていましたが、オンラインなら極論何人でも参加が可能です。

そのため、会場費を抑えることや、会場選びに苦戦することがなくなります。

ただし、一斉にログインなどあまりにも同時にアクセスが集中するとサーバーがダウンする可能性がありますので、その点は留意しておく必要がありますが、オートスケール機能を備えたサーバもありますのでそういった機能を活用する方法もあります。これはアクセス過多をサーバ側で検知し、自動でスケールすることでサーバダウンを防ぐ仕組みです。

・商材やコンテンツのアップロードシェアが容易

リアル会場でのカンファレンスでは、事前に準備した資料を見せるか配布することしかできませんでしたが、オンラインカンファレンスでは、思いついた時にすぐ画面共有ができます。配布資料を紙で用意しなくていいので、印刷代のコストカットにもつながります。

参加者としても、登壇者の話の中で気になったことをメモし、あとで調べる人も多いと思いますが、オンラインなら画面共有を確認したり、その場でインターネット検索をすることもできます。

また、資料のダウンロード等もすぐにできるのがメリットです。

以上、ここまでメリットをご紹介致しましたが、もちろんデメリットもあります。1例を挙げるなら、参加者がカンファレンスに没入しにくいことです。

リアル会場は目の前に登壇者がいることや大勢の参加者とともに同じ内容を聴くこと、一度会場に入れば途中退室が難しい状況であるがゆえ、参加者は参加意識を向上・持続できたのではないかと考えられます。

それに対して、オンラインカンファレンスはいわば、カンファレンスの内容だけが切り取られたものです。外的要因がないため、カンファレンスの内容に惹かれないと参加者は集中力が持続しないこと、途中退室しやすいことを留意しておきましょう。

対策として、カンファレンスにメリハリをつけることが有効です。以下のものを活用するだけでも、ストーリー性や躍動感を演出するアクセントになります。

  • ティザームービー                                                   
  • BGM
  • 効果音(例:登壇者1人のテーマが終わったら拍手の効果音を入れる)

■関連記事:イベント会場を盛り上げる!ティザー/オープニングムービーの活用方法

オンラインカンファレンスに必要なプラットフォームの開発

基調講演やセッション等、オンラインカンファレンスに必要な機能を集約したプラットフォームは日々、開発が進んでいます。海外のものでしたらWhovaや2021年のSXSWのプラットフォームに採用されたSwapcardが参考になるでしょう。

現状オンラインカンファレンスを開催する場合はいくつかのツールを組み合わせてプラットフォームを行うのが一般的です。(例:集客や参加者管理はイベント管理システム、動画配信はZoomなどの動画配信プラットフォーム、Q&Aやアンケートはslidoなどのクラウドサービス)

ただし、このようなツールを用いた配信環境の設定は複雑な面もありますし、海外のツールは英語などで記載され分かりにくい場合も多いので、初めて開催する方は事前の操作リハーサル含め、スケジュールに余裕を持たせて準備することや経験豊富な人のサポートを受けながらノウハウや知識を学ぶことをオススメします。

■関連記事:【初心者必見!】オンラインイベントなどでの、オンライン配信のやり方や注意点をご紹介

また、カンファレンスの形として注目されているのがバーチャル空間での開催です。参加者はアバターを作成して仮想空間内を歩くことができる等、まるでゲームの中にいるような空間でのバーチャルカンファレンスが実現可能です。

「MUGENLABO DAY 2020」はバーチャルイベントプラットフォームのclusterを使って開催されました。KDDIの事業共創プラットフォーム、KDDI ∞ Laboが主催したこちらのバーチャルカンファレンスには、KDDI株式会社社長の高橋誠氏がバーチャルキャラクターになって登壇し、プレゼンテーションを行うなど、新たなカンファレンスの取り組みが行われていました。

・オンラインカンファレンスに向いている業種・商材

画面越しでの訴求に向いているものは、目で見たり耳で聞いたりして商品・サービスの魅力を評価できるものです。

▼向いているもの: 機能性、大きさ、動き等

例)映像コンテンツ、ゲーム、AI、ビッグデータ、マーケティング

▼向いていないもの:味、におい、肌触り、乗り心地等

視覚や聴覚で理解できるものはオンラインに向いていますが、触覚、味覚、嗅覚による理解が必要なものは残念ながらオンラインには向いていません。

ですが、それでもオンラインカンファレンスをやる意義は十分にあります。商品・サービスの存在を知ってもらう、興味を持ってもらう手段としては有効だからです。希望者に商品・サービスのサンプルを送付したり個別対応したりすれば、魅力を伝えにくいというハードルを解決できる可能性があります。

オンラインカンファレンスの内容

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オンラインカンファレンスはバーチャル空間ですので、技術や設定次第で自由に設計することが可能です。

人々は新型コロナウイルス感染症によって人と人との交流が減っていることもあり、交流したい思いが強い傾向にあります。そのような思いに応える手段として、カンファレンス聴講会場の他に交流の場を設けられる配信プラットフォームを活用すれば、不足しがちな参加者同士の交流機会を創出できます。

ネットワーキング(参加者が軽食を取りながら交流する場)があれば、これら機能を用いることで参加者同士がチャット等で交流し合える場を作ることができます。

ほかにもビジネスマッチングプラットフォームのAUBAを活用してカンファレンス参加者間の情報交換やビジネスマッチングの場を作ることも可能です。

運営側としては、オンラインならではの価値として、共通のテーマについて興味がある人を探す、見つけられるマッチングアプリのような機能やタグを作る、Adobe summitのように参加者同士で話し合う交流の場、初対面同士でも交流する場を作ってみると、よりイベントが盛り上がるかもしれません。

まとめ

今回はオンラインカンファレンスについてご紹介しました。

世間ではいまだに新型コロナウイルス感染症の収束のめどが立っていません。

人々がカンファレンスへ参加する目的やメリットの感じ方はそれぞれではありますが、単にセミナーの内容を聞くだけではなく、「登壇者や参加者と交流や情報交換ができること」にメリットを感じていた方も多いことでしょう。

主催者側もオンライン上で参加者の一体感を醸成することは至難の業だと痛感している方が多いのが現状です。

リアルな開催であれば容易にできていたことが、オンライン上ではまだまだ技術的にも開催ノウハウ的にも発展途上と言わざるを得ません。

今後はこうした課題の解決やニーズを実現するために、リアルとオンラインを組み合わせたハイブリッドでの開催が進むでしょう。

例えば、単に情報を得たい人はオンライン、交流を含めた体験を得たい人はリアルへと参加者をすみわけすることで、参加者満足度向上にも繋がるかもしれません。

主催側としてはオンラインで「量」=見込み顧客リードを獲得、リアルで「質」=商談・成約につなげる等、すみわけて考えると良いイベントになる可能性が高まります。

オンラインでのカンファレンスは単なる代替案ではなく、気軽に参加できる分、そうしたメリットを活かした施策として導入するのも1つです。

ここまで解説してきましたが、Event Bundleでは、あなたが実現したいオンラインカンファレンスの形を叶えられるよう全力でサポートします。オンラインで開催するためのノウハウとリソースが揃っていますので、まずはお気軽にこちらからご相談ください

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