展示会のプロが実践する、集客と商談数を最大限にする招待状とお礼メールの送り方

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展示会の成功は準備で決まるといわれています。ブースの位置に関係なく集客数や成約率の向上が見込める有効な方法をお探しの方へ、ここではプロが実践する会期前の招待状と会期後のお礼メールの送り方をご紹介します。

1.展示会前・イベント前の準備

運営、集客、ブースのデザイン、チラシやポスターといった制作物の手配等、展示会当日までにやるべきことはたくさんあります。これらはどれも完成までに時間を要しますので、展示会の準備は余裕を持って最低2ヶ月は準備期間としてとっておきましょう。展示会に向けた準備では、初めに全体像の把握や納期などを確認してから計画的に進めていくことをオススメします。展示会に関する情報の詳細は下記の関連記事に記載していますので、ご覧ください。

■関連記事:イベントマーケティングの効果・手法|展示会・セミナーから売上につなげる

ところで、あなたは展示会の出展に向けて見込み顧客や既存顧客にどのようなアプローチを考えていますか。「そもそも出展前に何かするなんて考えていなかった」「何をすれば良いか分からない」「考えている案だけでは物足りなさを感じる」という方は、招待状とお礼メールの送付をぜひ検討してみてください。

2.展示会前の招待状

展示会への出展が決まっている企業の担当者なら、自社のブースが活気にあふれ、成約数の増加を実感し、費用対効果の面からも出展して良かったと思える展示会になることを目指していると思います。

あなたも展示会に参加した際に、人で賑わっているブースとそうでないブースを見たことがあると思います。

ブースの立地や装飾、ネームバリュー、メッセージ、営業人員等、要素は様々ありますが、実は展示会において出展を成功させている多くの企業は展示会の前に事前集客を行っています。

その事前集客のための施策の1つが招待状の送付です。

展示会における招待状は、イベント出展の概要や自社のブースの場所・魅力を伝える案内状と入場に必要な招待券を同封したものを指します。

この入場に必要な招待券は展示会主催者に請求すれば無料でもらえることが多いので、必要分を事前に請求しておきましょう。

展示会の性質や主催企業によって異なりますが、招待券または事前登録がないと来場者は無料で入場できないことがあります。(例:入場料5,000円等)

3.集客・成約率を左右する展示会の招待状

招待状の送付は既存顧客や見込み顧客にブースまで足を運んでもらうことが狙いです。そのためにも、来場者が心惹かれるような出展内容を用意しましょう。

ポイントは新商品・サービスのご案内やブース限定の特典(セミナーや体験会、無料診断、特別割引等)を準備することです。

ノベルティの案内をすることも集客数増加には一定の効果がありますが、同時に商談に結びつかない方々の来場も促進してしまうので気をつけましょう。

もしノベルティを作成したい場合、押さえておきたいのはブースへ来たあとの商談や受注まで見据えたノベルティの検討です。

例えばソフトウェア販売会社であれば体験版の配布をすること等です。

BtoBの購買の場面で導入を促進したいAmazon Businessでは、展示会においてAmazonのショッピングで使用できる金券の配布をしていましたが、これもAmazonのプラットフォームへ誘導できるため効果的と言えるでしょう。

来場者はこれを見てこのブースへ行きたいと考え、来場するようになります。

また、商談を予約制にすることやブースで行うセミナーの時間を公開することによって出展社側は来客数を事前に把握することもできます。

そのことで、効率的な人員配置やブース運営を行えるようになります。

また、事前に予約をしてきた企業に合わせた商談準備も前もって行うことができるため、成約率を高めることが期待できます。

▼送付のタイミング

招待状を送付するタイミングは、一般的に展示会の1ヶ月前から3週間前が良いでしょう。

その理由としては見込み顧客のスケジュールに余裕があり、かつ、展示会の存在を忘れられてしまわない頃合いが1ヶ月前あたりだからです。

ただし、役職が高いVIP招待客には出展が決まり次第早めに送付しましょう。

特に来場してほしい対象が社長等、数か月先の予定が早めに決まる人には、先手を打つことが大切です。

▼適切な送り方

招待状を送るときは自社の商品・サービスを購入したことがある既存顧客とそうではない見込み顧客で送り方を変えましょう。

既存顧客は重要度によって「郵送」と「営業担当者からの手渡し」を使い分けましょう。

自社にとって重要なお客さま・好意的なお客さまであれば、手渡しするときに展示する商品・サービスの紹介をすることによって、興味を持って商談につながったり、その話をきっかけに潜在的な悩みを営業担当者に相談したりする可能性があるからです。

一方で自社にとって重要度の低いお客さまについては、郵送で一気に案内するのが良いでしょう。

見込み顧客についても手渡しは有効的ですが、人的リソースを割けない場合も多いと思います。

その際は自社商材への関心度によって何をどのようにして送るか決めましょう。

関心度は「メルマガの登録者か」「セミナーに参加したことがあるか」「過去に資料請求や見積もり等の問い合わせがあったか」といった接点の有無をもとに測ることができます。

また、送付件数が多い場合など、作業効率を上げたい場合は、例えば関心度が高い見込み顧客には招待状の郵送を、関心度が低い見込み顧客にはメールで案内をといった具合に送付方法を工夫しましょう。

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▼招待状の内容・ポイント

招待状に同封する案内状には展示会の概要、展示商品・サービス名、会場、出展ブースの場所、最寄り駅、来場特典等を記載します。来場者が迷わずたどり着けるよう、ブースの場所がわかる地図や道順、それらの画像も載せると効果的です。

既存顧客や関心度が高い見込み顧客には、来場のメリットをアピールしましょう。例えばデモ機の体験・貸出、無料診断、セミナー、カウンセリングなどが挙げられます。これらの特典にはタイムスケジュールを設けて事前予約制にしましょう。来場者が足を運ぶ明確な理由付けになります。

関心度が低い見込み顧客は、自社の商品・サービスの活用による効果をイメージできていないことが原因かもしれません。

また、こちらが勝手に関心度が低いと決めつけている可能性や顧客の状態の変化によって関心度が高まっている可能性もあります。

そのため、これを機会にアプローチすることで潜在的なニーズのある顧客を顕在化させることができます。

具体的には既存顧客の口コミやアンケートの一部などを載せましょう。見込み顧客がメールを読んでイメージできれば、さらなる情報を求めにブースへ足を運ぶことが期待できます。

もし時間的・人的リソース的に余裕があれば、送付後は招待状が届いたか電話をかけるのも有効です。

その理由としては、招待状が届いたか、来場して頂けるかの確認をするためではありますが、この電話をきっかけにそのまま商談のアポイントメントを獲得することができる可能性もあるからです。

4.商談につながる、展示会後のお礼メール

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会期後は商談獲得へのラストスパートをかけましょう。

展示会終了後は見込み顧客に個別でコミュニケーションを取って関心を集め、次につなげられるかが、受注等の成果に大きく左右します。

展示会への出展を成功させている企業は、見込み顧客に対する様々なアフターフォローを行っています。その施策の1つがお礼メールの送付です。

展示会におけるお礼メールとは、来場のお礼と感謝に加え、自社の商品・サービスを改めて紹介するメールを指します。

目的は、来場者に自社の存在を再認識してもらうことはもちろん「もっと見たかったが次の予定が入っていた」「質問したかったが担当者がつかまらなかった」といったブースでは対応しきれなかった見込み顧客にアプローチすることです。

5.商談につながる展示会を左右するお礼メール

商談につなげるポイントは、スピード感です。会期後は来場者の関心や記憶があるうちにアプローチをすることが、来場者との信頼性や関係性を築くための第一歩です。

▼お礼メール送付のタイミング

お礼メールは、可能な限り早めに送りましょう。企業によっては様々な制約があるかとは思いますが、可能であれば翌日中までには送付したいところです。

その理由としては、早いほうがブースの内容を覚えていることが多いことや競合他社がまだアプローチしていない可能性があるため効果が高まるからです。

スムーズにお礼メールを送るためにも、会期前にきちんと社内体制の調整や役割を決めて整えておくことが肝心です。

▼お礼メール適切な送り方

お礼メールを送る際は、商談・受注の見込みがあるか否かで分け、見込みの確率が高い人から優先的にお礼メールを送りましょう。

※そのために会期当日中に見込みの高い順に割り振っておきましょう

可能であれば見込みの高い来場者には営業から個別メールを送り、そのあとに見込みが低い来場者へ一斉メールを送ります。

メールは招待状よりも開封率が低いので件名の書き方に工夫が必要です。

自社名、展示商品・サービス名やそのメリットを記載して開封率を上げましょう。

▼お礼メールの内容・ポイント

お礼メールには自社名、展示会のお礼、展示商品・サービス名(HPがあればURL)、不明点などの問い合わせ先、特典等を記載します。

ブースを背景に撮った運営スタッフの写真やブースで流していた動画等を載せるのも有効です。

特典には商品のカタログ、来場者限定価格での販売、来場者の役に立ちそうなノウハウをまとめたものなどが良いでしょう。

また、忘れてはならないのはアポイントメント(商談)の打診です。

最近では日程調整ツールも充実しているので、ツールを用いて打診することで手間等が軽減され、アポイントメント獲得率向上を狙うことができます。

6.効率的にお礼メールを送付する方法

お礼メールを一斉に送付するためのツールは様々ありますが、自社の状況に合わせてツールを選択しましょう。

既にツールを導入している場合はそちらを用いるのが手っ取り早いですが、マーケティングを最適化したい等があればCRM(顧客管理)機能やMA(マーケティングオートメーション)機能を持ったツールを利用することがオススメです。

CRMツールでは来場者の関心や行動の可視化によってスコアリングをし、その状態に応じたシナリオを設定することで自動的に顧客へ最適なアプローチをすることができます。

SalesforceのPardotやMarketo、SATORI等にはこういった機能があり、最適にアプローチをすることができます。

ただし、シナリオ設計をはじめ機能的に活用するにはシステム開発等専門的なスキルが必要になってきますので、うまく使いこなせないとツールの機能を活かしきれないという難点があります。

一方で、メール配信を一斉にできれば十分という方はCuenoteや配配メールのようなメール一斉配信に特化したシステムを活用するのがオススメです。

導入費用もCRMツールやMAツールに比べて安く、活用も難しくないので、メールの配信だけ効率化したいという方はこちらを利用しましょう。

ここまで招待状とお礼メールの書き方についてご紹介しました。

これらを実践することで、展示会で接点を得た多くの方々に自社の商品・サービスの存在を認識してもらい、価値を感じてもらうことで受注を効率よく増やしていくことが見込めるでしょう。

このように、展示会出展には準備しておかなければならない部分が多く、成果を確実に出すためには、要所要所でノウハウが必要です。

Event Bundleでは展示会に精通しているプロが、あなたの展示会出展をトータルサポート致します。

展示会の招待状を活用した具体的な集客プランの策定や展示会で獲得したリードを最大限に活用し、商談につなげる施策等をご提案しますので、お気軽にご相談ください。

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